「さぁ、たくさん召し上がって!

みんな、どれもこれもとても美味しいもよばかりよ。

遠慮しないで、ほら」


紫織ちゃんが私達にそう言った。


「まずは、八衣から食べれば?」


と、希夏ちゃんが私に鋭い目線を向けて、ぶっきらぼうに言う。


私は、

「い、いただきます」

と言って、その豪華な金のフォークを使い、一番近くにあった美味しそうな肉料理をひとくち食べる。


柔らかい肉は、数回咀嚼しただけで口の中へ消えていった。

その後、優しい味が口の中に広がっていく。



「わぁ、すごく美味しい!」


こんな美味しい料理、生まれて初めてだ。

お母さんの手料理よりも、数万倍美味しい!

肉が消えた後もずっと、肉の風味が口の中に残っている。


さっきの執事さんが作ったのかな?

後で会ったら、お礼を言わないと。