「そ、そう言われてみれば……そうよね」

「ちょっと茉美!

こんな餓鬼の言うことを信用するの?

この館は確か、お金持ちの家族が住んでいて、その財産を狙った強盗が、その家族を皆殺しにしたのよ!

人が住んでいるなんて、おかしいじゃない!」


希夏ちゃんが声を荒げ、紫織ちゃんを指差して言う。

しかし、実際に紫織ちゃんはここに住んでいるみたいだし……。


「ねえ、あなた達お腹空いてない?

今日はお友達記念日よ。

たくさん料理もあるの。

一緒に食事はいかがかしら?」


紫織ちゃんが誘う。

すると、希夏ちゃんは紫織ちゃんを鋭く睨みつけ、吐き捨てるようにこう言った。


「誰が、こんな怪しい館で食事なんてするものか!

私はお断りよ!」