「八衣ー!

八衣ー!どこにいるんだー、返事しろー!

おーい!」


遠くから、聞き覚えのある声がする。

この声は……俊秀だ!


「ここだよー、俊秀ー!」


私は俊秀の声がしたほうに向かって、大きな声で叫ぶ。


「お、いたいた!八衣!」


私に気付いた俊秀が、駆け寄ってきた。

「捜したんだぞ。

てっきり怖がって、入口付近でじっとしていると思っていたから」

俊秀の後ろには、茉美と唯也と敏と希夏ちゃんもいる。


「あなた達は……八衣のお友達?」


女の子が、俊秀達の顔を見ながら、たずねる。


「ああ、うん、そうだよ」


と私は返事をする。