そんなことを考えているうちに、段々怖くなってきた。

もう、変なことを考えるのはよそう。

いつまでも同じところに突っ立っていても仕方がないし、とりあえず適当に館内を歩き回ってみるか。


ということで、私は館の一階を歩いて回ることにした。


いっそのこと、相模でいいから出てきてくれないかな……。

こんな館に一人なんて……。


そのとき、一階の一番奥の部屋から何やら物音が聞こえた。

金属のような、何か固いものがぶつかったような音だ。


「だ、誰かいるの……?」


呼びかけてみるが、返事はない。

でも、今のは確かに聞き間違いなんかじゃない。

誰がいるんだ、絶対に!この館に!