「私のお友達よ、八衣。

絵梨と麻友っていうの。

今さっき、知り合ったのよ。

今日はお客様がいるから、たくさん料理を作っておもてなししないと。

だからね、八衣、たくさん料理用意してちょうだい」

「そうですね」


メイドさんは、微笑みながら言った。


「えっ、そんなおもてなしなんて、悪いです!」

と私は言ったが、


「いいじゃん、ちょっと食べていこうよ。

どうせ、今日も絵梨の家お母さんいないんでしょ?

私もお腹ペコペコだし」


と麻友。

「でも…」

「遠慮しないでください。

料理は……たくさんありますから」


メイドさんがそう言った。

まるで、私達に帰ってほしくないようだ。