「どちら様って……アナタこそ、誰……?」

私がたずねると、女の子は可愛らしく微笑みながらこう言った。


「私は紫織。

この館に住んでいるの。

それで、アナタ達の名前は?」

「私は…絵梨(エリ)。

こっちは、友達の麻友」

「エリ……マユ………。

よろしくね!」


紫織ちゃんがそう言ったときだった。

館から、またもや人が現れたのだ。


「お嬢様、何をしていらっしゃるのですか」


私と同い年くらいのメイドさんだ。


「こちらの方は……?」

「あっ、えっと私達は決して怪しい者ではなく……」


私が、何とかメイドさんに説得しようとすると、紫織ちゃんが口を開いた。