「それで、肝試しにあの館へ行こうってわけ!

でも万が一のことがあったらいけないから、下見しようって言ってるの!」

「う~ん…そういうことなら……」

「よし、決まりね!」



放課後、私達は例の館へ行った。


館の前には、立ち入り禁止と書かれた立て札が倒れていた。


「これ…」


私が立て札のことを麻友に言おうとしたが、麻友はその前に館の扉をノックした。


「ちょ、麻友!」


キイ…と音を立てて扉が開いた。


「ひぃ!?」


だ、誰かいる!?


「どちら様でしょうか?」


そこに現れたのは、小さな女の子だった。

女の子の肌は白く、手足は今にも折れそうな程細い。

髪は、床につくほど長く、ゆるいパーマがかかっている。