ま、またあの館に…?

そんな、嫌だよ…あんな気味の悪いところに行くなんて!

オカルト的なことはあまり信じないほうだけれど、現に南形先輩や相模が消えてしまっているような館になんか、行きたいなんて思うわけがない。


敏はニヤついた気持ち悪い顔をして、


「そうだな……確かに、面白い考えだな」


と言った。


しかし、こう彼はこう続けた。


「けど、さっきも言ったように、責任は俺達全員にあるんだ。

館に行くのは俺達全員で行く必要がある。そうじゃないか?」


と。


敏の言葉に、私は違和感を覚えた。

いつもの敏なら、私一人だけを館に連れて行くところなのに…一体、どうして?