でも、そんなの耐えられるわけがなかったわ。

食事を抜いて五日目……私はいよいよ、死を覚悟したわ。

すると突然、コックさんが私の目の前に現れたのよ。

そして、私におかゆを与えてくれたの。

あのときのおかゆは…私の大好きなお肉は入っていなかったけれど、とても美味しかった…………。


だけど、その場面をじいやに見られてしまった…。

そのときは、お父様の言いなりだったじいやは、このことをお父様に報告しようとした。

それを止めようとしたコックさんは、じいやを殴って気絶させてしまったのよ。

あ、でも勘違いしないで。

このとき、じいやが殺されたわけではないのよ。


とにかく、お父様はコックさんがじいやを殴ったことと、私に食事を余計に与えていたことを理由に、コックさんをクビにしたの。

まあ、私に食事を与えていたことのほうが、重要だったみたいだけど…。


そして、じいやが殺されたのはその数ヶ月後のこと…。