おかゆの絵の下には、こう書かれていた。


やっと、たべられた。


やっと…?

前の絵と五ページも空いていたのは…もしかして……。

五日間、何も食べなかったっていうこと…!?


そんな…ひどい!


「やっぱり、最低だ…この館の主は………」


紫織ちゃんが、あんなにたくさん人間の肉を美味しそうに食べてしまうのも、無理ない。

だって、ほとんどまともな食事を与えられていなかったから。


でも、今じゅうぶんすぎるほど食事を与えられているのは何故だろう?

ちょっと体重が増えただけで紫織ちゃんのことを豚呼ばわりする、この館の主…紫織ちゃんのお父さんが、この館に訪れる人間を殺して料理にし、紫織ちゃんに与える理由は?


…いくら考えてもわからない。


ノートを元の場所にしまい、私は紫織ちゃんの部屋を調べ続けた。