奥の部屋から、徐々に紫織ちゃんの部屋の近くへ…ようは徐々に手前の部屋を調べていくことにしよう。

紫織ちゃんに気付かれないように、紫織ちゃんの部屋を前を通り、一番奥の部屋に入る。


そこは、浴場だった。

高級そうなボディソープの香りが、部屋を包んでいる。

浴場を綿密に調べるが、何も手掛かりは得られなかった。

その隣はトイレ。

トイレは、綺麗に掃除されているようすだった。

トイレも、もちろん綿密に調べる。

しかし、やはり手掛かりは得られず……。


そういえば……。


浴場やトイレは普段から使われていたり、手入れされているようだが、

どうして執事さん、紫織ちゃんのお母さん、お父さんの部屋のベッドはあまり使われているようすがないのだろう。


紫織ちゃんの部屋には入ったことがあるが、そのとき、ベッドはふかふかでちゃんと手入れされているようだった。


この差は、一体何?


謎は深まるばかりだ。