『大丈夫ですか!?』

『すぐにお医者様を!』


慌てふためく執事とメイド。

みんな、じいやを囲むようにしている。

しかし、お父様は一人だけ部屋の中をじっと見つめていた。


『お前………何したんだ………?』


お父様が、部屋の中にある食器を見下ろしながら、言う。


『こっ、これは…』

『まさか……お前…………。

コイツに、食料を与えていたのか……?』

『……』


コックさんは、黙って頷いた。


『お前…もしかして以前も同じようなことをしたのか?

コイツに、私達が食べるようなものを、与えていたのか?

最近やたらとコイツが太る時期があったと思ったら……すべてお前のせいだったのか?』