「希夏ちゃん、俊秀…いる?

お願い、返事して…。

希夏ちゃん、俊秀………」


やはり、暗くてよく見えない。

敏には怒られたけれど、電気を点けなければ何も見えないので、私は電気を点けた。


パチッ。


「………………」


二人はいない。


外れ、か…………。


「誰だ!?」



背後から、大きな声がした。

振り返ると、執事さんが立っていた。


「あっ……………」

「物音がしたから来てみれば…本棚が動かされていて中から光が漏れてまさかとは思ったが……。

やはり、お前か………!」


じりじりと、執事さんが寄ってくる。