もし運べたとしても、館を出る間に執事か館の主人に殺されてしまうかもしれない。


「それに、茉美の頭があったとかどうとか言っていたが、俺は自分の目で見たものしか信じない主義なんでね。

今、お前が言ったことすべてが嘘話かもしれない」

「そんな……」


本当なのに。

本当に、茉美は殺されてしまったのに……。


どうして、信じてくれないの…。


「だったら、敏も来てよ!

あそこに絶対、茉美の頭があるの!」

「へぇ、絶対?」


ニヤニヤと笑いながら、挑発するように言う敏。

「そうよ」

「わかった、じゃあ明日一緒に学校サボってこの館に来ようじゃねえか」