仕方のないことだけど、あんなクズに従わなきゃいけないなんて、なんだか悔しい。


そんな悔しさを胸にしたまま、私は家に帰った。


次の日の朝、学校に行くと敏と希夏ちゃんが大きい声で笑いながら何かの雑誌を読んでいる姿が最初に目に入った。


うるさい。
と思いながら私は心の中で舌打ちをする。


今は二人で楽しそうにしてるわけだし、別に今は二人に媚を売らなくていいか…。

私は自分の席に座り、二時間目にある漢字テストの勉強をし始める。


勉強を始めて十分。
時刻は八時二十分。

朝のホームルームまであと五分というところで、茉美が教室に入ってくる。


「おはよー、八衣」

「おはよー」

茉美に挨拶されたので、返す。