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『一週間食事抜きだ』と言われて、五日が経った。

私は、その間水しか与えられていなかった。

心も体も衰弱し切って、動くこともできないし喋ることもできない。


何か、何か食べ物を。

食べ物を、私にちょうだい。


このまま死んでしまうなんて嫌。


たまに、お父様が部屋に入って来て私の身体測定をする。


『良かった……ちゃんと痩せているようだ。

よかったな、紫織。

お前こそ僕の、理想の体だよ』


気持ち悪い笑みを浮かべながら、お父様が昨日言った言葉だ。



こんな体、全然理想的なんかじゃない。

ただ、骨に皮がついているだけじゃないか。


気持ち悪い、気持ち悪い。

お父様のせいで、私はまともに食事をすることができない。

どうして、どうして私はこんな父親の元に生まれてきてしまったの?

普通の家庭に生まれたら、もっと十分な食事を与えられてきたのに。

どうして、私がこんな目に?