とりあえず、一安心だ。


引き出しの中には、いくつか化粧道具が入っている。

どれもこれも、高価そうなものばかりだ。


引き出しは、特に変わったところはなかった。

鏡はどうだろうかと思い鏡を開く。


「わっ」


鏡が割れていたので、私は少しビックリする。


「紫織ちゃんのお母さん、意外とケチなのかな?

買い換えたほうが良さそうだけど…」


次に、机を調べてみることにした。

もしかしたら、紫織ちゃんのお母さんも執事さんと同じように、日記か何かを書いているかもしれない。


机の上は埃が積もっているだけで他は何もなかった。

引き出しを開けてみると、そこには写真が三枚入っていた。


一枚目には、若い女性と少し年老いた男性が写っている。


夫婦……にしては歳が離れている。

親子……だろうか?