あのとき、もし二人に無理矢理連れられてカラオケに行っていなかったら、茉美を唯也を助け出すことができたかもしれないのに!


そうだ、私のせいじゃない。


茉美が死んだのは、私のせいじゃない。


私のせいじゃない。


コイツ達のせいだ。

コイツ達のせいで、茉美は死んでしまったんだ!


あとで後悔しても、知らない。

お前達が食っているのは、人間の肉でつくられた料理だと、誰が教えてやるものか。


あとで自分達で知って、胃の中が空っぽになるくらい吐いてしまえばいい。

吐いて、泣いて、死ぬよりもひどい想いをすればいい。


私は、食堂を出た。


残りの部屋を調べよう。

まだ、唯也だけは生きているかもしれない。


せめて、唯也だけでも救おう。