イタダキマス

『私も、いじめられていたからわかるよ。

いじめられていると、すごく辛いの。

毎日、死にたくなるの。

だから、止めたい気持ちもわかるよ。

でもね、またいじめられたら……きっと死にたくなるだけじゃ済まない。

今度こそ、本当に死んじゃう………………』


小学四年生のときに、初めて茉美が私に言った言葉。

あの言葉のお陰で、私はいじめっ子に殺されずに済んだ。


それから、徐々に仲良くなって………。


『茉美ってば、またそういうフリフリの小物ばっかり買って』

『だって、可愛いじゃない。お姫様みたいで』


小学六年生のときの記憶…。

あと一年で中学生というわりには、ピンクでフリルだらけで、ちょっと子どもっぽいポーチを、茉美は愛おしそうに見つめている。


『八衣は、もっと可愛いの買わないの?』


私のシンプルなペンケースを見て、茉美が言う。


『いいの。私にはこういうのがお似合いなの』

『そう?八衣、結構可愛いからもっと可愛いのが似合うと思うんだけどな。

そうだ、今度私の行きつけのショップ行こうよ!

そこで、新しいペンケース買おう!』

『えー、ま、時間があれば…ね』



そう言ったくせに、結局一度もそのショップには行っていないし、今の私のペンケースはあの時のものと同じものだ。