卒業してからすぐにキャリーバッグひとつで、電車で1時間かけ、夜間バスに乗り、指定席に座りカーテンを閉めた。 乗っていた時に母に、東京に行く 友達の家にしばらく泊めて貰ってアパート決めるから。とメールし両親の携帯の履歴から着信拒否を選び携帯を閉じた。
これで両親から連絡は来ない。
長い時間をかけて東京である新宿にたどり着いた。
テレビでみたとおり、人が多く田んぼしかない田舎出身の私は少し不安になったが、携帯のナビを便りに西口へたどり着き、春から大学に通う親友と合流し、彼女のアパートに数日厄介になり、安い物件をインターネットで探しお店を訪れていた。
契約の話になり、親の同意が必要だと言われ悩み、恐る恐る母に電話をかけた。
母は心配した様子はなかった。 親友が自分の母親に私のことを話しその情報を母に報告してくれていたと聞いた。
アルバイトで貯めていたお金で支払えることを話して必要な書類を送ってくれると言ってくれた。
電話の最後に父が怒っていたと付け加えられ電話は切れた。
書類は送られて来て審査は無事に通り、お金を支払い住むことになった。
応募し面接した喫茶店のアルバイトに受かる。 地元ではコンビニで働いていたのでコンビニの面接も受け無事に受かったのだが、親の承諾書がいるので封筒で送ることになった。
これが両親との手紙のやり取りの始まり。
数日後、封筒が送られてきた。
親の承諾書の名前には父が書いた、父の名前が書かれていた。 父の字は癖が有り豪快で、私も父に似て豪快だからすぐに分かったが、母が書けばいいのに、勝手に東京に行った私に対し怒っている父がなぜ書いたのか分からない。
手紙が入っていたが内容は短い。
頑張りよ!
母より
私は電話かメールで返事を送ればいいのに、新しい紙にうん!ありがとう。と書き、封筒に入れ送った。
