オオカミスイッチ 【完結】

「行こう」

何事もなかったかのように
慣れた手つきで私の手を自分の腕に絡め
どこからどうみても
見事な相合傘、なスタイルを確立させて
再び歩きだす。

私は頭の中の消火作業に追われ
何も考えられなくなって
ただ足を前に出していた。

クク・・っと先輩の小さな笑い声。

絶対、からかわれてるっ!

「リオ、ちゅーするとき、
 目開けっ放しなんだもん」

『蒼井先輩っ!!!!』

クックック