別棟にある学部の、小さな部屋に通してもらい、先生からタオルを借りる。

「ずぶ濡れねぇ。
 風邪、ひかないようによく拭いてね」

『はい。なんかもう、
 シャワー浴びたみたいです』

「ほんとね」

そのとき、ガチャンとドアが開いた。

「ねぇ、傘、どこ置けば・・」

『蒼井先輩っ!』

「あら、もう来たの?」

『!?』

「ってか、2人ともどうしたの?
 外でかけっこでもしてたとか?」