「あの子、あんなんだけど
 本当は”俺だけを見て”なタイプ
 なんだと思うの。
 知ってると思うけど、
 一番大事な時期を一緒に過ごしてないから
 本当のところはよくわからないんだけど。
 母親の、勘?かな。わかっちゃうの」

『言ってること、わかります』

「よかった。
 あなたなら・・
 あの子の本当の部分を引き出せるかも」

エレベーターが1Fに着く。

『いやぁ、私じゃ役不足です』