『・・輩・・先輩っ!』

力の限りを振りしぼり
頭の中で掛け算を9の段から逆に計算したりして
なんとか蒼井 弦の波に飲み込まれないように
声をあげた。

「しっ。黙って」


『情報処理演習 5号館1020号室』

「は?」

蒼井先輩と、目が合った。

『授業、始まっちゃうっ!』

「はあっ!?」