オオカミスイッチ 【完結】

「ヒザ、血でてるよ」

『かすり傷なんで。大丈夫です』

「だめだよ。女の子なんだから、
 傷あと残んないようにしないと」

蒼井先輩は、買ってきたペットボトルの水で傷を洗い流し、絆創膏を一枚、ペタっと貼った。

「ハイ、これでOK」

『すいません』

「違うよ。『ありがとう』でしょ」

『・・ありがとうございました』

「どういたしまして」