「リオ、帰るか」

大希が片づけ始めた。

「リオ、行こうか」

江里菜がズズッと音を立てて
オレンジジュースを飲みほした。

『今日は、ありがとう』

「うん」
「うんうん」

『私、初めて気づいた』

「え?」
「何を?」

『こんなにも
 蒼井先輩を
 好きだった、ってこと』