胸に、ほんの一瞬だけ
チクンと痛みが走った。

「だからさ、セッティングしてよ」

『・・・・』

「いいんじゃん?
 セッティングしてやれば?」

「お願い、リオ!」

「なんでもないんだろ、お前ら」

『う・・ん』

「じゃ、決まりだな」

「お願いね、リオ」

しばらく考える。
胸の痛みが、どんどんと大きくなる。

『・・やっぱり、蒼井先輩はそういうの』

私が少し大きな声でそこまで言った時
大希の表情が急に変わった。
江里菜の視線は私の後ろ。

「俺が、なんだって?」

ギクッ
こ、この声・・は・・