「逃げないでよ」

蒼井先輩が、まどろみながらささやく。

『ね、眠れる森の王子って感じで・・』

「キスして起こそうとしたの?」

『いや、そ、そういうわけじゃ・・』

「じゃ、どういうわけ?」

『その・・気づいたら・・』

蒼井先輩は、ニヤリと肩肘をついて
起き上がった。

か、からかってるっ!

『し、知らないっ!!』