オオカミスイッチ 【完結】

襖を開けて、囲炉裏の部屋に入る。

「ほら、布団入って」


寝る前に、私は
パジャマに着替えて歯磨きをした。
今、蒼井先輩は
白いTシャツとスウェットのズボン。

寒くないのかな・・
って心配する前に
その腕に、目が留まる。

囲炉裏の部屋は、月明かりが届かない
薄暗い部屋。
天井についた小さな豆電球だけが
ほのかに部屋を照らしている。
それでも
Tシャツから伸びる蒼井先輩の、
細いのに筋肉のついた
力強い腕から
目を離すことができなくなった。