オオカミスイッチ 【完結】


―――オオカミスイッチ ON―――




「リオ・・
 どこにも行くな」

耳元で、くすぐるような声。

「もう2度と
 こんな思いはイヤだ」



後ろから抱きしめてくる先輩の手に
力が入る。
私は逆に、先輩が後ろにいなければ
膝から崩れ落ちそうだった。
力が・・抜ける・・


「俺が
 あっためてやるよ」