私にメモを強引に渡され
メモを読んでから
後頭部をクシャクシャッとした
蒼井先輩の姿を大希が見た。
それから、私のもとへ駆け寄ってくる。

「リオ!」

『あ、大希』

「何?お前、今までどこにいたの?」

『パソコン室で課題やってたの。
 気づいたらもうこんな時間だった。はは・・』

「ひとりで?」

『うん』

「そっか。一緒に帰ろうぜ。
 今日、バイトは?」

『ない』

「お、俺も!」