それからというものの、車の中は無言で
どこに行くのかもわからない。
聞いても「お楽しみ」とだけ言ってまた黙る。
もう!!!なんなのよ!!!
だけどしつこく聞いたところで教えてくれないだろうし、もう諦めるしかない。
そう思い大人しく目的地に着くまで窓の外を見ていた。
しばらく乗っていると、そこは
「着きましたよ、お姫様」
そう、以前来たことがあるイタリアンなレストラン。
今日もまた、春馬さんは私をお姫様と呼ぶ。
「ここ……」
「今日は予約したから個室だよ?
それと……大事な話しがある」
大事な話し?
って、なんだろう……。



