次の日の朝、私はいつになく気合を入れていた。 色つきリップを塗りたくり、鏡で自分の姿を確認する。 「よし、っと」 運命を待つだけじゃダメ……自分から引き寄せる勢いで行かないと。 そう自分に言い聞かせ、家を出る。 自転車で行こうか迷ったけど、あまりに天気がいいので歩いていくことにした。 どうせ15分もかからないんだし。 それに、今日はなんだか色々考えながら歩きたい気分……。 「はぁ、それにしても柚羽のやつ、いつの間に彼氏なんて」