「あ。雨降ってる」 「ホントだ。傘、持ってきたか?」 「……ううん」 「そんなら俺のに入ってけ」 「……彼女は?」 「先帰らせた。今日は帰ってると思う」 「……そ」 胸が苦しい。 ザーザーと降る雨は、まるであたしの心をうつしているようで……。 あたしの方が先に北条を好きになったのに。 ──わかってる。 自業自得なんだっとことは。 それに決めるのは北条だ。 でも、なんで。どうして。 そう思わせ振りなことをするの? やっぱり北条なんて ……嫌い、嫌い、大嫌い。