「最初の方は笑えましたが、死の一択って笑えませんね。使用禁止になってよかったです」
「カビが壁一面に生えたのは見てみたいな」
早苗たちと同じように最初は笑っていた。椿森はどちらも緑だった話を聞いたところで気付いた。
「緑でも二パターンあったよな。赤にも助かる方があったんじゃないか?」
「でも助かる方をどうやって選べばいいかわからないですし……賭け事みたいなトイレですね」
色々な怖い話があり、怯えたり、感動して泣いた者もいた。
休憩したり、席を立つこともあった高郷と島矢は席を立つことが多かった。
「高時さんの番ですね」
「高時、寝なくていいのか?」
時計を見た椿森が訊く。もう三時過ぎだった。
「大丈夫です。これで、終わらせますから……!」
覚悟を決めたような顔で高時は話し始めた。
「私が、塾に行こうとしたときのことです……」



