作家たちの話

体育館の壁には四角い穴が開いていてそこから入った。かがんで暗い穴の中を進んでいくと、上に扉がある。それを開ければ体育館に入れる。

「腰が痛いなあ」

「何だよ霧島、ジジイみたいなこと言って……」

さっき驚かされた仕返しで言ってみた。しかし、霧島が川崎のことを睨む。川崎は目を逸らして離れていく。

「倉庫いこうぜ!」

山津がそう言うと、川崎がついて行く。

「うちらはステージ裏に行くわ」

八重、三宅、霧島の三人はステージ裏に行くらしい。霧島がこっちに来なくてよかったと川崎は思った。
倉庫の中はひんやりとしている。マットやボールを入れたカゴや跳び箱があってせまい。

「生首とか混じってそうじゃね?」

山津がカゴをあさる。

「マットに人の形した血の跡とか……」

川崎はマットをめくった。怖い話の本を読んでいた山津と川崎はどうしてもそう考えてしまう。
結局何も無かったので倉庫を出る。

「何かあった?こっちは何も無かったけど……」

「何もねえよ。期待したけどな」

ステージ裏も倉庫も異常なし。ボールで遊ぶこともなく体育館を出た。