「これが、この世で一番怖い話という牛の首ですか……」

「いや、牛の首っていう名前から想像した話だよ。牛の首っていうのは名前だけで、話は存在しないと言われてるよ」

「名前だけが一人歩きしてるのか。本当の話だったら聞いた俺たちは死んでしまうから、存在しなくて良かったよ……」

これで、話は終わりだ。

「寝ましょう。朝、ちゃんと起きられるかしら……」

「高時の方が早く起きるかもな」

階段を上りそれぞれの部屋に行く。

「高時を部屋に運ぶか?」

「でも、一度起きたら寝つけないって言ってました」

高時以外の四人は部屋で眠りについた。