作家たちの話

泣き疲れた私は樹にもたれていた。

「前に進まないと……樹、ありがとう」

「いいって。あっそうだ!なんか食いに行かないか?」

「甘いものが食べたい」

「俺は肉だから……新しく出来たファミレスでも行くか?」

私が頷くと、樹は立ち上がってポケットからキーを取り出す。
あっ原稿も持っていこう。もうこの話は書き直そう。あの子がそばにいないと書けない話だ。

大きめのカバンに筆記用具と原稿を入れ、外に一歩踏み出した。

扉が開くとポタポタと雫が落ちてきた。
向こうの空には、綺麗な虹がかかっていた。