「はぁ?あんたのもんなんだから自分で拾いなよ!…メガネブスっ!」 城ヶ崎は顔を真っ赤にしてそう怒鳴ると、上履きを乱暴に鳴らしながら教室を出て行った。 そして数人の女子達も城ヶ崎の後を追いかける。 クラスで一番地味な紫月がいじめの標的にされるのはわからないでもないが。 紫月のあの態度が彼女を余計に苛立たせていることは確かだ。 ガタッ 俺は、シーンと静まり返った教室に椅子を引く音を響かせてから転がった弁当箱の方へと向かう。 「…理央?」 後ろから山岡のそんな声が聞こえる。