一匹少女が落ちるまで



「…拾ってください」


紫月の安定した少し低い声が教室に響いた。


「え、なに?雨宮さん」

まだ楽しそうに笑っている城ヶ崎がそう聞き返す。


ホント、この女…。

きっとクラスの誰よりも外見の美を追求しているけど。

内面が腐り過ぎている。

何がそうさせているのかわからないけど。

今回はやり過ぎだ。

城ヶ崎を止めないと、そう思った時だった。



「悪いと心から思っているのなら、落としたおかずと弁当箱、綺麗に全部拾ってください」



…?!


紫月は顔色を変えず、声のボリュームを少し大きくしてから城ヶ崎の目をしっかり見てからそう言った。