一匹少女が落ちるまで



───あれ?


あれって…。


女子中学生の髪の毛に、なんだか見覚えがあった。


真っ黒な髪は下の方で2つに結んでいて。


見たことある。



そう心の中で想った時には、俺はもう彼女のすぐ近くまで歩いて来ていて。



近づくたびに、確信が強くなっていった。




「雨宮の…妹?」


人違いだったらどうしようとか、そんなことよりも今は、どうしても確認したくてたまらなかった。



俺が声をかけると、女子中学生は体を少しビクッとさせてから、ゆっくりとこっちを見上げた。



「あっ…」


俺を見てそう声を出した彼女は、確実に、少し前に夕飯を一緒に食べた雨宮の妹だった。