一匹少女が落ちるまで



雨宮も雨宮で、きっと新山を想ってとった行動なのだろうけど。


雨宮の気持ちも、新山の気持ちもどっちの気持ちもわからないでもない。


だけど…。



すぐ目の前なのに、繋ごうとしない2人を見てるとすごく歯がゆい。


自分には、繋がる可能性だってなかったから。



バイトが終わって家に向かう帰り道。



最近、1人になるといつもあいつらのことばかり考えているな。




キィー



時刻は午後9時過ぎ。

通り過ぎようとした公園から、きしむブランコの音がしてなんとなく音の方に顔を向けた。



ん?



俺の目が捉えたのは、ブランコに乗る人の影。

公園の照明で、そこだけ少しだけ照らされていた。




────制服。



ブランコに乗って俯いていたのは、近所にある中学校の制服を来た女の子だった。