一匹少女が落ちるまで




「…ママを、もっと助けたいって思ったからなの。結局、桐ヶ丘に入ったことで制服とか思ったより高くて困ったことも多かったんだけど」


時折笑いながら話す新山さんだったけど、なんだか切なそうに聞こえた。



「…うちね、母子家庭で。もうずっとママが1人で必死に頑張ってるの見てきたの。でも、ママ…全然弱音とか……言わなくてっ……ごめんっ」



新山さんは鼻をすすりながら、何度も謝りながら話し続ける。



「一応、奨学金もらえるようになって、これで少しはママを楽にさせられるって思ったんだけど……思ったより厳しくて。特に…城ヶ崎さんとは全く金銭感覚が違くてさ…」




震えた声で話し続ける新山さんの隣で私は黙っていることしかできない。



新山さんが、城ヶ崎さんといることでこんな風に声を震わせて泣くほど悩んでいたなんて。