一匹少女が落ちるまで



「何その言い方。桜庭くんが優しいからって調子乗ってなーい?」



────ムカッ



城ヶ崎のセリフにムカついてムッとしそうになった顔を必死に隠そうとする俺に比べて、紫月は城ヶ崎になにを言われても平気な顔をする。



紫月は、気持ちが顔に出にくいだけでみんなと同じように傷ついたりしている。


最近、そんなことがわかってきた。



山岡と城ヶ崎のグループは料理が運ばれてくるとキャッキャラキャッキャラとはしゃぎながら料理を楽しそうに食べた。



それに比べて俺たちの班は、注文した料理をただひたすら黙って食べることしかできなかった。



きっとみんな同じ気持ちだった。


『早くこの場から消えたい』