一匹少女が落ちるまで



「みんないくつなの?」


「中2の妹と年長の双子の妹と弟です」


「双子?!すっごい可愛いじゃんっ!雨宮さんの妹か〜!!見てみたいな〜!」


新山さんはずっとニコニコしてて、すごく楽しそう。


それがすごく変な感じだ。


「新山さん」


「ん?」


ベッドから立ち上がり、キャリーバッグを開けて荷物を整理しだした新山さんが、声だけこちらに向ける。



「今更ですが、いいんですか?私たちと同じ班で。城ヶ崎さんたちと同じ班の予定でしたよね?だったら…」



「大丈夫だよ!雨宮さん、すっごくいい人で楽しいもん!それより、ここの温泉有名なの知ってる?硫黄で肌がツルツルになるんだって!」



新山さんはこちらに一度も目を向けないまま、そう話す。


あからさまに、話を晒された。



「楽しみだね!温泉!」



新山さんは何かを隠してるけど、それでも、そう言ってやっと向けてくれた顔はすっごく楽しそうに笑っていて。



「はい、楽しみです」


私はそう言って、軽く微笑んだ。