一匹少女が落ちるまで



「新山さん」


2人組の男から相当離れた時、私のその声で新山さんの足が止まった。


「私も、桜庭くんと同じだし、赤羽くんとも同じ」



話し出す新山さんの背中をジッと見る。


小柄で、華奢な肩のラインは制服の上からでもよくわかる。


「桜庭くんに助けられたから、私も3人のこと助けられたらいいなって」



彼女が何で悩んでいるのかも、理央がどうして彼女のことを突然班のメンバーに選んだのかもわからないけど。



今、彼女のその言葉からわかることは。


理央が班決めの時、新山さんの名前を呼んだことで、彼女は何かから助けられたということ。



「改めて、言わせてほしいの。3人とも私のこと、班のメンバーにしてくれてありがとう」


振り返った新山さんは、少し恥ずかしそうにそう私たちに頭を下げた。