一匹少女が落ちるまで



「いいなって」


「え?」


「新山さん、俺たち3人のこと見てたみたいで…。それで、いいなって思ったんだって」


「それだけ?」


「それだけって…だって、城ヶ崎さんたちと一緒にいる新山さんが俺たちのこと見てからだよ?なんかあったのかなって思ってさ」


うまく言えないけど、カースト制度の上位にいる城ヶ崎と同じグループの新山が、俺たちをみて「いいな」と思うなんて不思議で仕方がない。


「じゃあなに?新山に今回の修学旅行で詳しい話し聞くつもり?」


「…いや…聞き出そうとかは特に」


「…だよな」


赤羽は何か言いたそうな顔をしたけど、それ以上はなにも言わなかった。


新山の気持ちを詳しく聞くつもりはないけれど、今回の俺の行動が、少しでも彼女を何かから守る気がした。