一匹少女が落ちるまで



「ごめんごめん。俺もちょっと言い過ぎた。これでおあいこね」


俺がそう優しく笑いかけると、新山は少しホッとした顔をしてから、深く深呼吸をした。



「なんで、この数日、俺のことつけたりしてたの?」


「…ごめんなさい」


俺のことが好きで、とかそういう雰囲気ではない。


「…この間、たまたま桜庭くんを図書室の前で見かけて、それで…興味本位でちょっと後つけたら…雨宮さんや赤羽くんがいて…それで気になって気になって…3人のことを見てるのが楽しくて…放課後の日課に…」



「新山さん、結構変態的なこと言ってるのわかってる?」


「……はっ」


新山は目を大きく見開いたかと思うと、両手で口を塞いで、顔から耳まで真っ赤にした。


『恥ずかしい』

そんなことを心の中で叫んでるかのよう。


焦げ茶色のふわふわなボブヘアがそれを一層可愛らしくみせる。