「司、どこ行ったのか知らない?」 「…知るか……っ!」 何度も兄貴の名前を呼ぶ彼女にイライラしながら、俺はやっと彼女の方に体を向けた。 そして、目の前に立ってる彼女を見てやっぱり後悔した。 彼女は、サイズの合っていないブカブカのスウェットを着ていて、それが兄貴のものだっていうのはすぐにわかったから。 兄貴と彼女が付き合っているんだということを改めて実感させられて、俺は慌てて彼女から目をそらした。