タルハーミネside

タルハーミネ「ギィ、今夜は最初の見世物の歌い手をやるそうね。」

ギィ「あぁ。」

タルハーミネ「何を歌うの?」

ギィ「、、、黄金の都。」

黄金の都、、、昔よく二人で歌った歌ね。

この広い砂漠のどこかに誰もが幸せになれる国があるという伝説、、、

そんな国本当にあるのかしら。

その国は奴隷と王族が結ばれても幸せになれる?

タルハーミネ「そう。お前は私の奴隷なのだから、顔を立ててちょうだいね。」

ほら、また私はギィを傷つけるようなことを言ってしまう。

私はギィの事、、、、、、ダメよ!!!!!

私は王女よ?

何を考えているの!?

ギィ「、、、。」

どうして返事をしないの?

本当に傷ついてしまったの?

タルハーミネ「どうして返事をしないの!?それとも何か不満でもあるの!?」

冷たい言い方しかできない。

でも彼は奴隷、、、これで、、いいの、、、。

それに、最近のギィは何を考えているか分からないわ。

まるで生命のない砂漠の砂や風のように。

ギィ「お前もいつか俺の前からいなくなってしまうのだな。
俺はその日に笑顔で送り出せるだろうか、、、?」

何かをぼそぼそと呟いたかと思うと突然部屋を出て行ってしまうギィ。

タルハーミネ「あっ、、ちょっと待ちなさいよ!!
どこ行くの!?なんて言ったのか聞こえなかったわ!
それに、まだ私の支度が済んでないわ!!ギィ!!」